編み物の資格取得についてと私が手編みの資格を取得した理由

こんにちは、Ayuriニットの小田島綾美です。

ようやく秋の気配が感じられるようになりました。

我が家の小さな花壇の秋桜も咲いています。

いつも気ままに好きな編物や食べることなどを綴っている私のブログを読んで下さりありがとうございます。

今日は気ままにではなく、昨年、今年とお客様からおおく問い合わせ頂いたAyuriニットサロンで取得できる編み物の資格についてと、なぜ私が編み物の資格を取得したかについて書きたいと思います。

【編み物の資格取得のついて】

Ayuriニットサロンで取得できる編み物の資格は公益財団法人 日本手芸普及協会のヴォーグ手編み学習システムで学ぶ手編みの資格となります。履歴書にも書ける資格です。

私はこちらの協会の手編み師範を取得しており、現在、協会の手編み師範会員として所属しております。

手編みの資格はかぎ針編み、棒針編みともに、「入門科」→「講師科」→「指導員」、がぎ針編み、棒針編み両コースの指導員を取得された方が対象の「手編み准師範」→「手編み師範」とカリキュラムに沿って学習が可能です。

「入門科」は名前の通り、針の持ち方からはじまり、編み図の見方を覚え、色々な模様で編み地や小物を編み、課題として提出します。最後はベストを1点編みます。基礎知識を覚え、簡単なサイズの調整方法を学びます。

「講師科」は採寸を正確に出来るようにからはじまり、製図のかき方、自分サイズの製図で製作したセーターやスカートが課題となり、一からニットを製作する事と仕上げの技術などを覚えていき、資格取得を目指します。

「指導員」はさらに課題の難度が上がり、かぎ針編み、棒針編みで課題は異なりますが、スカート、ジャケット、衿のついたニットや丸ヨークなど、製図から展開して、割り出しをして仕上げて課題を提出し、さらに技術を学ぶための講座です。

かぎ針編み、棒針編みの両方が指導員まで資格を取得されますと、ご希望であれば、手編み准師範の学習に進むことができます。

Ayuriニットサロンでは准師範までの資格取得の学習が可能となります。またAyuriニットサロンで講師科や指導員まで取得され、続きを大手の学園(日本手芸普及協会の手編みの資格取得講座があるお教室)などで続きを学ぶことも可能です。

手編み師範の資格は手編み准師範取得後、本部主催の手編み師範養成講座を受講し、課題の提出と試験合格で取得ができます。

資格を取得する為の学習時間や期間は協会で決まりがあり、当編み物教室では「入門科」では月に2回、2.5時間を受講して頂き、最短で半年で入門科の修了証書取得が可能となります。

当編み物教室は、個人サロンですので、協会の決められている範囲内であれば、お客様のご要望も聞き入れながらの受講が可能です。講習は毎回、マンツーマンか最大2名様で学べ、課題作品に使用する毛糸は、作品に合っているかを相談しながら、お持ち込みや、レッスン日程の調整も可能です。お茶のサービスつきです。

ご自身のご都合で通われたい方、ゆっくりとご自身のペースで資格取得を学習されたい方に、ご好評をいただいております。講習料も現在、好きなものを編まれているお客様と同価格にて対応(※講師科までです)しております。※別途に資格を申請する際には協会で決められている申請料が発生致します。

ご希望であれば当編み物教室で、製図科の資格も取得可能です。

【私が手編みの資格を取得した理由】

今となっては、お免状はただの紙切れとも言えるかもしれませんが、資格を取る過程は満遍なく手編みについて学べ、とても勉強になり、資格を取得して良かったと思っております。

なぜ、私が編み物の資格を取得したかと申しますと、編み物を趣味ではなく、仕事にしたいと思ったからです。

前職はパティシエ、「料理界の東大へ」のキャッチフレーズでお馴染みの辻調グループで洋菓子を専攻し、資格取得よりも就職率や先輩の活躍などで専門学校を選び、卒業後は働く環境を重視し、大手洋菓子店、自由か丘のパティスリー、有名ホテルなどを志望し、偶々、運良く働くことができました。

いざ、子供の頃からの夢であった編み物の先生の仕事をしたいと、パティシエとして勤務していた会社を退社したものの、編み物が好き以外何もない私。まずは手編みの資格取得を目指して基礎をしっかり勉強しようと思いました。

色々な編み物の団体がある中で、今の協会を選んだのは、私がはじめて編み物教室へ通っていた9歳の時、先生の自宅教室に額に入って飾ってあったお免状と同じ協会で学びたいと思ったからです。

当時の編み物先生が大好きで、この先生との出会いがなければ、今、編み物の先生をしていないと思っており、とても感謝しております。当時の私は週に1回の編み物教室を待ちきれずにいました。夜の部でOLさんや主婦の方々、子供は私一人だけ、小学校で同じクラスの男の子のお母さん一緒でした。講習中は、緊張して、ずっと先生の隣で正座してしまい、子供の私は、外が暗くなると危ないのでということで、大人の方々より早くレッスンを終えておりましたが、早く大人になって最後までレッスンを受けたいと思ったものです。帰り際、毎回足が痺れて、なかなか立てないということが、今となっては、いい思い出です。

今でも当時の編み物の先生が憧れであり、目標です。

今まで、ニッター、イベントの編み物講師、手芸店の編み物講師、自宅ニットサロンの運営、オーダーニットの制作、本へデザイン提供などを13年ほど経験させて頂いておりますが(2020年9月現在)、編物は奥が深く、まだまだ学びたいことも沢山あります。

手編みの資格取得の為の学習は、私の中で、ひとつの『物差し』として仕事をする上でも、さらに編み物を勉強する上でも、大変役に立っています。

手編み師範取得後も、憧れのニットデザイナーに習いにいくことを、編み物の仕事と併用して継続してきました。『物差し』として基礎を知った上で、憧れのニットデザイナ―に、ご指導いただくことで、教えて頂いたことをより理解できた気がしております。最近は、習うも大事ですが、自分の作品、自分で編み物を掘り下げて考える必要性も感じております。

私は編物の先生になりたいと希望したので、お客様への信頼性の為にも、自分の為にも最初に基礎から学びたいと思い資格取得にこだわり、また偶然にも今までご指導頂いた講師の方々のほとんどが、同じ協会の資格を取得された方でした。日本手芸普及協会のヴォーグ学習システムはテキストが分かりやすく、基礎からしっかり学ぶことができると私は思います。結果としては、日本手芸普及協会の手編みの資格を取得したことで、日本手芸普及協会の認定教室として手編みの資格取得講座のカリキュラムを指導できております。

編物の仕事をする上で必須な資格というものはなく、独自の作品で活躍されている方、独学で活躍されている方など様々ですので、ご自身がどうされたいかが答えだと思いますが、少しでも参考になれば幸いです。

今日のブログは長くなってしまいましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。