誕生日と編み物と、母への想い

こんにちは、Ayuriニットの小田島綾美です。
さいたま市でこぢんまりと編み物教室を開いております。


10月の編み物教室は、編み物の季節ということもあり、10名以上の新規の方がご参加くださいました。
誕生日月だったことも関係しているのか、遠方から「来てみたかったんです」とお声がけいただいたり、男性の方がいらしたり。
編み物とおばあ様やお母様との思い出や繋がりが、参加のきっかけだったというお話もあり、静かに心に残る時間となりました。
「近くにこんな編み物教室があったんですね」とお近くの方にも声をかけていただき、ありがたく励みになりました。


先日、誕生日を迎えました。今年は、自分のためにベストを編み、ケーキを焼いて、静かに穏やかに過ごす一日を用意しました。


レッスンと家事の合間を縫って、製図から編み図まで自分で作り、5日ほどで一着を仕上げました。好きなものに集中できる時間は、やはり心が満たされます。

ダルマのシェットランドウールの糸を260グラム使用し、アランのベストを軽やかに温かく編みたかったので、以前購入しておいた糸で編みました。


中年になっても、こんなふうに好きなことに没頭できる時間があるのは、本当にありがたいことです。


誕生日が編み物教室の定休日だったこともあり、夫も休みを取ってくれて、食事に連れて行ってくれました。

北浦和の「二木屋」という、静かな雰囲気の和食のお店で、ゆっくり過ごしました。
移動中も、料理が出る合間も編み針を動かしていた私に、変わらず静かに、ただ側にいてくれるその姿に、感謝しかありません。
いつも黙って見守ってくれてありがとう。



そして、そんな「好き」を自由に育ててくれたのは、母の存在があってこそだと、改めて思います。


小学生の頃、編み物教室に通いたいと言った私に、「小学生で編み物教室!?」と驚きながらも、母は一緒についてきてくれて、夜間の部で通えるようにお願いしてくれました。
結果、小学校で同じクラスの佐藤君のお母さんと編み物教室ではご一緒でした(笑)。


お菓子の専門学校に行きたいと話したときも、「母は看護師の方がいいんじゃない?」と迷いながらも、最後は東京へ送り出してくれました。


「お母さん、産んでくれてありがとう。お母さんが今も元気でいてくれることが、すごく嬉しいです。」


何かを食べては黙々と手を動かすのが好きだった幼少期。
そんな私を、母はいつも面白がって見守り、応援してくれました。


母方の祖母はお客様が大好きで、自宅で商売もしていた人。
だから私が自宅にお客様を招くことに抵抗がないのは、その影響かもしれません。


母のように、口出しせずに面白がって見守り、必要なときは全力で応援してくれる姿勢。
それは今、私が子どもたちと向き合うときに、いちばん気をつけていることでもあります。
「子どもが生きたいように生きることを、そっと見守る」——言葉にすると簡単ですが、実践はなかなか難しいものですね。


今年は、そんなことを思い返す、感慨深い節目の年でもありました。


努力家で、独身の頃からの体型をずっと維持し、家事や仕事はもちろん、母になってからも常に何かを学び続け、健康に気を配っている母は、子どもの頃からずっと私の自慢の母です。


ほんの少しでも見習いたいと思いつつ、若く私を産んでくれた母より、私は長く生きなければなりませんね…(笑)。


健康意識が高い親と、そうでもない娘。ちょっと危うい組み合わせですが、順番を守れるように、母を見習いたいと思った誕生日でした。


どうでもいい話を長々と読んでくださり、ありがとうございました。
母が読んでくれることを願って、綴りました。
案外…読まないかもしれせん…(笑)