心に残る11月の編み物時間

秋が深まり、編み物がいっそう心地よく感じられる季節になりました。
11月は、編み物とともに過ごした時間が静かに心に残る月でした。

編み途中の作品を鞄に入れておでかけするのも、この時期の楽しみです。気になっていたカフェでの編み物時間、お家での静かなひととき、懐かしい場所での再会の余韻とともに編む時間…。どれも心を豊かにしてくれる11月でした。


編み物レッスンでの出会い
今月もさまざまな世代の方がレッスンにお越しくださり、楽しい時間をご一緒できましたことに心より感謝しています。今年も気が付けば残り1か月。午前・午後ともに多くのレッスンを開催し、都内や遠方から、また近くの方からも「こんな編み物教室が近くにあったのですね」と嬉しいお声をいただきました。編み物を通じてたくさんの方と出会えたことは、喜びです。

『手編みクラブ ポピー』の展示へ


今月は、自宅レッスンのあとに『手編みクラブ ポピー』の展示にも伺いました。
棒針編み指導員コースをご受講中のお客様が主宰されている編み物クラブの展示で、丁寧に編まれた作品の数々に心が温まりました。
偶然お会いできたお客様の生徒様も柔らかい雰囲気の方で、しばしお話ができ、楽しいひとときに。
当教室のお客様も足を運ばれたそうで、「充実した時間でした」と嬉しいお声をいただきました。
編み物がつないでくれるご縁のありがたさを、改めて感じた一日でした。


素敵な編み物の個展へ


編み物教室でご一緒だった洋子さんの作品展にも足を運びました。会場は成城学園前駅から徒歩圏内のギャラリー。海外での講習にも参加される感性豊かな彼女の作品は、旅先や自然からインスピレーションを受けたものばかりで、どれも物語を感じさせます。これまでに編まれた作品は500点を超えるそうで、その一つひとつに人生が映し出されているようでした。憧れる生き方です。

展示を楽しんだ後は、20代の頃にシュガークラフトのお稽古で通った懐かしい街・成城を散策し、久しぶりに「成城アルプス」のケーキを静かに味わいました。心満たされる休日となりました。


思い出の町で先日はふらっと、気になるカフェと雑貨屋さんへ

中央線沿線のこの町は、私にとって特別な場所です。初めて上京した時にお世話になり、初めての一人暮らし、初めての東京生活。心細いながらも素敵な友に出会えたことで、学校とアルバイトの忙しい日々を何とか頑張ることができました。

その友は社会人になってからもこの町でパティシエとして働き、暮らしていました。私にとっても時折訪れる楽しみの場所となり、彼女の存在はいつも大きな励ましでした。お母さんはパン屋さん、兄さんはフランスで料理人、そして彼女自身はパティシエ。幼いころから食の世界に囲まれて育ったからこそ、努力を惜しまない姿勢が自然に身についていたのでしょう。私には真似できないほどの頑張り屋で、ずいぶんと助けられました。

今年は私用で訪れる機会もちらほらあり、この町で編む時間に背中を押されるような気持ちになりました。懐かしい記憶と新しい時間が重なり合い、編み物のひとときがさらに深いものとなっています。


11月を振り返って
全体を通して、11月は「編み物と人との出会い」「懐かしい場所との再会」「作品に込められた物語」に満ちた月でした。編み物を通じて広がるご縁や、心に残る時間を大切にしながら、残りのひと月も穏やかに過ごしていきたいと思います。

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